昔から筋トレをすると背が伸びなくなるという噂があるようです。
筋肉を付けすぎると骨の成長を妨げるためだとかなんとか。
筋トレをして身長が伸びなくなるなら筋トレなんてしたくない!って方も結構いると思います。
しかし、本当に筋トレをすると身長が伸びなくなってしまうのでしょうか?
筋トレで身長が伸びなくなるということはない
筋肉には骨の成長を妨げるほどの力はないという研究結果は出ているそうです。
また、筋トレなどの無酸素運動では成長ホルモンも分泌されます。
成長ホルモンは成長期の子供の骨の伸長にも効果があると言われていますので、必ずしも筋トレが悪い方向に作用するということはないでしょう。
筋トレを行うと成長ホルモンの分泌量が劇的に増えるという事が科学的に証明されています。
成長ホルモンには当然、身長を伸ばす働きがありますから、少なくともこの点については筋力トレーニング=身長を伸ばす効果があると考える事が出来そうです。
骨格にかかる負荷の問題
逆に、マイナスの影響があると言われている要素もあります。
それは、筋力トレーニングよって骨格や関節に負荷がかかることです。
特に人体の骨の末端にある軟骨部分はデリケートで、成長期に過剰な負荷がかかると傷つきやすく、その結果として骨格の成長に問題が起こる可能性があるのです。
成熟した大人でも気付かないうちにオーバートレーニングになってしまう事があるくらいですから、成長期の不安定な体でトレーニングを行う場合は内容に十分注意を払う必要があるでしょう。
栄養の摂取にも注意を
成長期の体は、体を構成する色々な栄養素の必要量が大幅に上がります。
そのため栄養の事を考えないで運動を行えば、体に必要な栄養素まで消費してしまって身長が伸びなくなるという事も考えられるわけです。
まとめ
現在、筋力トレーニングと身長の関係について有力な説をまとめてみると、筋力トレーニングには身長の発達を助ける働きがあると考えられます。
ただし、方法を間違えると逆に成長を妨げる可能性もあると考えられるということに注意しておきましょう。
ちなみに権威ある全米ストレングス・コンディショニング協会(NSCA)などの公式見解でも
「正しく行なわれるレジスタンス・トレーニング(筋トレ)は成長期の子供にも総合的な健康増進に効果的である」(要約文)
とされています。