筋トレで筋肉を追い込むと、部分的に筋肉が膨らんでパンパンに張ってくる事があります。
この状態を筋肉のパンプアップと言います。
では、パンプアップはどんなメカニズムで起こるのか説明して行きます。
パンプアップとは?
筋トレで追い込んだ後に起こる一時的な筋肉の膨張です。
筋肉に一時的な圧力が加わると、筋肉を動かすためのエネルギーとして糖分が使用されます。そして、エネルギーが切れる状態まで繰り返し筋肉を動かし続けると、筋トレした部分に熱が生じ、乳酸とアデノシンが溜まってきます。この時、体の中は酸性に変わるので、体が自然とバランスを保とうとして水分を溜め込みます。その結果膨らむわけです。
パンプアップを起こすには?
インターバル短めでトレーニングを行う
パンプアップさせることが目的であれば、乳酸などの代謝物を蓄積させるように筋トレを行いましょう。自分のMAX重量より少し軽めの重量(80~50%ほど)で限界までのレップ数を行い、インターバルの時間は短めに45秒ほどで次のセットに移ります。(インターバルが長いと血液によって乳酸が除去されていきますので、短めに行うのがポイントです。)
サプリメントを摂取する
アルギニンにより、パンプアップしやすい状態を作り出すという方法もあります。
アルギニンは体内で一酸化窒素に変換されるアミノ酸の一種です。
一酸化窒素には血管を拡張することで血流を増やす働きがありますので、パンプアップさせやすくなる他、栄養素やホルモンなどの輸送量も増やすことが出来ます。(エナジードリンクなどにも入っています。)
最近取り入れている方も多く、パンプ感を高めたい方や筋肉の成長を促したい方にはおすすめのサプリメントです。
パンプアップの効果っていつまで?
だいたい、パンプアップは10~20分程度で収まります。
パンプアップで筋肉に集まった水分や代謝物は時間と共に一部消費されたり、ほとんどが外へ運ばれてしまいます。パンプアップして「筋肉がついた」と思ってもそれは一時的なものに過ぎませんので期待しないように。
パンプアップと筋肉肥大の関係とは?
大前提として言えるのは、パンプアップの刺激だけで筋肉肥大を起こすのは難しいという事です。筋肉肥大を起こす引き金は、あくまでも高強度の筋トレによって今の限界を超える事です。ただしパンプアップを起こす事により、部分的に筋肉の成長因子が発生すると考えられています。
また、パンプアップで筋肉がパンパンに膨らむと、筋肉は細胞自体の容量が大きくなった状態を記憶します。
あるいは筋肉が破裂するくらいに限界までパンプアップを起こしたとします。すると脳は、筋肉細胞の容量を増やしてパンプアップの限界値を上げる必要があると判断するかもしれません。ですからパンプアップは筋肉肥大を起こす引き金にはならなくても、それを促す効果は十分にあると考えられる訳です。
つまり、高強度の筋トレで筋肥大のスイッチを入れ、なおかつパンプアップを起こす事によって筋肉が肥大しやすくなるという事になります。
まとめ
パンプアップは一時的なものですがパンプアップした状態は、今よりもバルクアップした将来の自分の姿であると言えます。ですからパンプアップして一回り大きくなった自分の姿を鏡に映し、トレーニングのモチベーションを高めて行きましょう。