筋肉を大きくしたり、脂肪を落としていくのには、筋トレや有酸素運動などを行っていくのが基本ですよね。
もちろん、この運動量がボディーメイクには重要な要素になってくるのですが、忘れてはいけないことがもう一つあります。
それは、食事やサプリメントを摂取して、身体に栄養補給をすることです。
一生懸命運動をしても栄養がしっかりと取れていないと、思うように身体に変化が出なかったりします。
ボディーメイクは「食事8割、運動2割」と言われるぐらい、日頃の栄養管理が重要です。
今回は、その中栄養管理の中でも、一番基礎となるマクロ栄養素とメンテナンスカロリーについて書いていきたいと思います。
メンテナンスカロリーとは
メンテナンスカロリーとは、いわゆる体重維持をするためのカロリーと栄養バランスのことを指します。
このメンテナンスカロリーを知ることによって、体重を維持してリバウンドをしないようにすることができます。
脂肪を極力つけないようにバランス良く増量したり、筋肉をできるだけ維持して、脂肪を減少させていくような減量にも、メンテナンスカロリーは全ての基準値となるので、知っておいて損はないですね。
マクロ栄養素
上記のメンテナンスカロリーと合わせて知っておきたいのが「マクロ栄養素」です。
摂取カロリーをコントロールするとき、適当に足し算するのではなく、細かい栄養素を見てバランス良く摂取していくのが身体作りには重要になってきます。その細かい栄養素をマクロ栄養素といいます。
マクロ栄養素というのは、三大栄養素である「タンパク質、脂質、炭水化物」の意味です。これを英語で表記すると、Protein(タンパク質)、Fat(脂質)、Carbohydrate(炭水化物)というようになります。
その英語の頭文字をとって「PFCバランス」と呼ばれたりしますね。
このPFCバランスを、しっかりとバランス良く取っていくことが、身体作りには重要になってきます。
脂質や炭水化物は、ダイエットなどの観点からすると、脂肪の元みたいな認識を持っている方がいますが、それは大きな間違いです。
確かに過剰に摂取すると、それは脂肪として蓄積されてしまいますが、バランス良く摂ることで身体のエネルギー源として働いてくれます。
ここで、PFCが身体にどう言った働きがあるのかを紹介したいと思います。
タンパク質
タンパク質はいうまでもなく、人間の身体を形成している栄養素そのもの素ですね。
筋肉作りの側面から見れば、タンパク質は筋肉を形成するための重要な栄養素になっています。タンパク質を体に取り入れることによって、最終的に体の中でアミノ酸に変化して筋合成をしてくれます。
なので、筋肥大をするのには、タンパク質は欠かせない栄養素なのです。
筋肉量を落としたくなければ、増量中も、減量中もタンパク質の量は一定量をしっかりと摂取するようにしましょう。
脂質
脂質は、脂肪酸として使われるエネルギーです。脂質は取りすぎてしまうと、体脂肪として蓄積されやすい栄養素ですが、身体には重要な働きをもたらしてくれます。
主に脂肪酸として使われるエネルギーなのですが、もう1つ重要なのが、ホルモンを産生しているということです。
筋肉のアナボリズムとも言える、男性ホルモンのテストステロン値を上げてくれる役割をしてくれるので、とても重要な栄養素です。
ローファットダイエットは、ダイエットの方法としては有効な方法ですが、極端に落としすぎてしまうと、筋肉のアナボリズムが下がってしまうので、下げ過ぎには注意した方がいいですね。
炭水化物
お米や、ラーメン、パスタ、パン、お菓子などから取れる糖分が炭水化物になります。
炭水化物が体内に入ると、糖となりグリコーゲンとなりエネルギーとして働きます。
この炭水化物のエネルギーは、特に筋トレで使われるエネルギーとなるので、とても重要な栄養素です。
ローカーボダイエットという、炭水化物を極端に減らすダイエット方法というのがありますが、炭水化物が減るとトレーニングの質が落ちるためオススメはしません。健康的に痩せていくには、炭水化物もしっかりと摂取しましょう。
メンテナンスカロリーとマクロ栄養素を計算しよう
メンテナンスカロリーとマクロ栄養素を理解できたら、実際に自分に合ったメンテナンスカロリーとマクロ栄養素を計算してみましょう。
メンテナンスカロリーは、体重をキープするためのカロリーなので、いわゆる消費カロリーとも同じ意味合いにもなります。これを知るには、まず最初に基礎代謝を知りましょう。
基礎代謝を知ろう
基礎代謝とは、1日中ずっと寝転がっていても最低限消費されるカロリーのことです。
基礎代謝の計算は、自分の性別、年齢、身長、体重から求めることができますが、計算していると時間がかかってしまいます。なので、体重計などで測ってしまうのがオススメです。
基礎代謝を簡単に知ることができるサイト等もあるので、活用してみてください。
基礎代謝(BMR)計算(https://www.easycalculation.com)
メンテナンスカロリーを計算する
基礎代謝がわかったら、それに普段の運動量を加えて、1日のメンテナンスカロリーを計算していきます。
この計算をする目安として「運動量レベル」というものがあります。基礎代謝×運動量レベルによってメンテナンスカロリーを計算することができます。
レベル1 | 1,2 | 特に運動をしない |
レベル2 | 1,375 | 週1〜2回の軽いトレ |
レベル3 | 1,55 | 週2〜3回の軽いトレ |
レベル4 | 1,725 | 週4〜5回激しいトレ |
レベル5 | 1,9 | ほぼ毎日トレーニング |
上の表のように、自分の日頃の運動量にあった自分の運動量レベルの数値を基礎代謝にかけます。(※レベルは自分に正直に選択しましょう。強がってレベル5とかを選択すると数値が全く違ってきますw)
ここでは、基礎代謝が1500で運動量がレベル3という設定で計算していきたいと思います。
1500×1,55=2350となります。これは1日にだいたい2350カロリー消費するという意味になります。
つまり、1日に2350カロリーを食べれば、体重が増えることもなければ減ることない「メンテナンスカロリー」ということになります。
この1日のメンテナンスカロリーから、±200~500カロリーで設定することによって、効率良く増量をしたり減量したりすることができます。
マクロ栄養素の量を計算する
メンテナンスカロリーを計算できたら、最後に一番重要な栄養バランスについて計算していきます。
ここでは、65kgの体重を例に計算していきます。
まずは、タンパク質を見ていきます。筋肥大を目的とした栄養管理には、タンパク質を体重×2~3g摂取した方がいいと言われています。
65×2.5g=162.5g
続いて、脂質に関しては体重×0.8g〜1gが脂肪の管理にはいいとされています。
65×0.9=58.5
ここでタンパク質と脂質の摂取目安を計算したら、それらをカロリーにしていきます。
タンパク質は、1gあたり4kcalになるので、先ほどのタンパク質量にかけていきます。
162.5g×4=650カロリー
脂質は、1gあたり9kcalになります。これも同じように、先ほどの脂質量にかけていきます。
58.5×9=526.5カロリー
この2つのカロリーが計算できたら、タンパク質と脂質のカロリーを足してください。
例の場合は650+526.5=1176.5カロリーになりますね。
そして、先ほど計算したメンテナンスカロリーから、この1176.5カロリーを引いてください。
2350−1176.5=1173.5
この引いて残った分のカロリーを炭水化物に回しましょう。
炭水化物は1gあたり4kcalになるので、引いた分が1173.5ckalなら、1173.5÷4=約293gが炭水化物の必要量になります。
この計算で、メンテナンスカロリーに最適なPFCバランスを計算することができます。
まとめ
今までカロリーを細かく計算したことがない方は、是非やってみてください。今まで以上に運動の効果が見込めるようになってきますよ。
タンパク質を多く取るために、食事だけでは難しいという方は、プロテインなどのサプリメントを活用して栄養補助ほしていきましょう。