オールアウトとは?
筋肉がそれ以上動かず、完全に力を出し切った状態をオールアウトと言います。
トレーニングでよく言われる「限界まで」という言葉の「限界」とは、このオールアウトのことです。オールアウトまで筋肉を追い込む理由は単純で、筋肉に変化を強要するためです。
筋トレで限界まで追い込まなかった場合。
つまり「余力が残る程度の負荷」は、言い換えれば「今まで通りでも対応できる負荷」です。
筋肉はそのままでも十分対応できるので、無理に変化する必要がありません。
逆に、「余力が全く残らないような負荷=オールアウト」は、「今までの体では対応できない負荷」と言えます。
今までの体では対応できないので、その負荷にも耐えられるような変化が筋肉に求められる。
この「対応できるよう変化すること」こそが筋量・筋力アップであり、筋トレでオールアウトまで追い込む理由なわけです。
「追い込む」のは何が基準なのか?
「どこまでやったら追い込んだことになるのか?」というのは、個人差があるため難しい回答になりますが、「自分の身体の限界ギリギリまで力を出し切る」という基準です。
具体的には腕のトレーニングなら、「力を出し切ってしまって腕が上がらない」という状況にまで力を出し切るということです。
限界には心で考える限界(心理的限界)と、身体の限界(生理的限界)という2種類があると考えられています。
トレーニングをしていて、「もう限界だ!」と思うときがあると思いますが、それは大抵が心理的限界で、心が身体へのダメージを拒否して「限界だ、ストップしろ!」と訴えているものです。
実はこの心理的限界は心が訴えているものなので、身体はまだ限界には達していません。
この心理的限界を超えて、「上げたくても上がらない」という生理的限界まで達するのが追い込むということです。
追い込むためにできること
「じゃあとにかく気合いで限界までやろう!」と思う方もいるかもしれませんが、限界まで追い込むというのは精神力以外にも必要なものがたくさんあります。
例えば限界付近になっても乱れず、ケガの危険を高めない正しいフォームや、「あともう1〜2回!」を可能にするチーティングなどのテクニックです。
チーティングというと反動を使った動作で、悪いものと考えている人もいるかもしれませんが、トレーニング歴が長い人のチーティングは、トレーニング動作で一番キツいところ(スティッキングポイント)だけを越えるために使われるなど、追い込むために徹底的に考え抜かれています。
まとめ
オールアウトというのは、個人的な主観ですので他人が見てわかるものではありません。
自分でオールアウトしたと思えば、それで良いと思うのですが、効果が出ているかどうかが最も大事なことです。