筋トレをしている人なら1度は聞いたことがあると思います。
グルタミンには筋肉分解の抑制、さらに体調を整える作用があります。ここでは、グルタミンの効果や飲み方を具体的に解説していきます。
グルタミンとは
グルタミンはアミノ酸の一種で、ボディビルダーやアスリート、トレーニング愛好家に親しまれている成分です。人の体の中に含まれるアミノ酸の中で、もっとも多く存在し、アミノ酸全体の50%から60%がグルタミンだといわれています。
グルタミンが不足するとどうなるのか?
もしも、グルタミンが不足してしまうと、どうなってしまうのでしょうか。
グルタミンが不足すると、筋力の低下や疲労蓄積、胃腸の働きの悪化による消化不良、といった肉体的な影響が出てきます。さらに精神面でも、うつ病になりやすくなるなどといった影響が出ます。
- 筋力の低下
- 疲労蓄積
- 胃腸機能の低下
- 精神力の低下
グルタミンは1日に消費する量が多いので不足しやすいです。
グルタミンは、豚肉やレバーといった肉類に多く含まれているほか、カニやホタテといった魚介類や、トマトやほうれん草などの野菜類、そして大豆などの豆類、そして小麦にも多く含まれています。
そのため、日常生活の中で健康的な食生活を送っていれば、グルタミンが不足する可能性は少ないです。
食事制限によるダイエットをする際はグルタミンがしっかり摂取出来ているのかチェックしておきましょう。
グルタミンの効果
グルタミンには、大きく分けて4種類の働きがあります。
- 筋肉の分解を抑制
- 腸の働きをサポート
- 免疫力の向上
- 傷の修復
筋肉の分解抑制という部分以外は、他の一般的な筋トレサプリメントとは少し性質が異なるという事がわかるのではないでしょうか。それでは、一つずつ説明していきます。
筋肉の分解抑制
スポーツ選手や、瞬発力が必要な競技の選手にとっては、グルタミンは筋肉量の低下を防ぐことを目的とした定番のサプリメントです。
トレーニングをした直後の筋肉は、まず分解され、その後に超回復によって大きくなります。しかし、グルタミンが不足していると、超回復が行われにくくなり、トレーニングをしても筋肉が細くなるだけという状態になってしまうのです。
また、筋肉痛や筋肉疲労を軽減させる成分を分泌させる働きもあるので、長時間の練習を行う際にも効果的です。
腸の働きをサポート
腸の中には、栄養を吸収するための絨毛(じゅうもう)という突起が無数に存在しています。この絨毛は、新陳代謝が非常に活発で、下からどんどん新しい細胞が細胞分裂によって生まれ変わっています。
しかし悪い細菌の作用などによって、新しい絨毛が生まれにくくなる場合があります。そういった場合に、グルタミン酸が腸の中に新しい絨毛ができる働きをサポートする作用があります。
免疫力が上がる
グルタミンはウイルスや細菌といった、人にとって有害な物質を跳ね除けるための免疫機能を高める作用があります。
つまり、グルタミンを摂取することによって、インフルエンザにかかりにくくなったり、アレルギーなどの症状を抑える効果があるのです。
いつでも万全の態勢でトレーニングができるように免疫機能を高めておきましょう。
傷の修復
グルタミンは傷の修復をサポートする効果があります。
例えばこんな話があります。
ある男性が交通事故で足の筋肉を損傷してしまい、様々な治療法を試しても一向に治る気配がなく、諦めかけていました。その男性にグルタミンの配合された栄養補助食品を摂取させたところ、みるみるうちに傷が収縮していたという事例があります。
この事例からグルタミンは、傷を治療するために必要なたんぱく質を作る機能をサポートすることが分かります。
筋トレ初心者はグルタミンを摂取するべき?
筋トレを行うと筋トレ初心者が想像しているよりも体は疲れています。疲れている状態は免疫力が低下しているため、ウイルスに対する抵抗力も低下し風邪などの感染症にかかりやすくなります。
風邪を引いてしまうと、それを治すためにグルタミンが使用されてしまうため、トレーニングをしても、十分なグルタミンの量はカバーできなくなってしまう可能性があります。
その場合は体内で作ることが可能な非必須アミノ酸であったとしても、サプリメントなどによって体外から摂取する必要があります。
グルタミンの摂取方法
グルタミンが最も効果を発揮する摂取量や、摂取タイミングというのは存在するのでしょうか?また、もし存在するのであるとすれば、それはいつなのでしょうか。
ここでは、グルタミンをサプリメントによって摂取する場合、どのぐらいの量をどのタイミングで摂取すればいいのかということを伝えします。ちなみに、グルタミンが多く含まれている食品は、肉や魚、卵、チーズ、トマト、小麦粉、海藻などです。
- 肉
- 魚
- 卵
- チーズ
- トマト
- 小麦粉
- 海藻類
サプリメントだけではなくこういった日常的に口にする食品からも、グルタミンは積極的に摂取していくと良いでしょう。
いつ飲むのが効果的?
ベストなグルタミンの摂取タイミングは、トレーニング直前と、トレーニング後、そして朝起きた時と夜寝る前です。
効果的な順番としては
- トレーニング直前
- トレーニング後
- 寝る前
- 起床時
このようになっています。
トレーニング直前に摂取するというのは、トレーニングによる筋肉の分解を抑える働きを狙っています。トレーニング後に摂取するというのは、筋肉を、スピーディーに肥大させることに役立ちます。
また、朝起きた時の摂取は、その日1日の体内のアミノ酸レベルを高める効果を狙ったものです。そして、就寝前のグルタミンの摂取によって、就寝中の筋肉分解を阻止することができます。
グルタミンの必要摂取量は?
筋トレを習慣化している人であれば、1日に10g から15gのグルタミンを摂取するのがおすすめです。1度に15g全てを摂取するのではなく、1回の摂取で5g程度、1日に2回から3回に分けて摂取をする方法がお勧めです。
トレーニングしない日も必要
グルタミンに限らず、トレーニング関係のサプリメントはトレーニングをする日だけ摂取するもの、トレーニングをしない日だけのもの、という括りはほとんどありません。
どんなサプリメントであったとしても、トレー二ングを行ったかどうかは関係なく、継続的に摂取していく必要があります。
特に、グルタミンについては、その働きの多くは筋肉だけではない部分に作用します。腸の働きや免疫力の向上、傷の修復などは、トレーニングとは関係ない部分です。
そのため、筋肉量の向上を目的としてグルタミンを摂取するにしても、基本的には毎日摂取するのが望ましいのです。
まとめ
グルタミンは筋肉が分解されることを防ぐだけでなく、体調をよくする作用があるため、筋トレをしている方なら積極的に摂取したい栄養成分です。