日本では、2010年から認可が下りて販売できるようになった「HMB」ですが、サプリメント先進国のアメリカでは既に過去からメジャーになっていて、多くのトレーニーやアスリートの間で愛用されていました。
日本でも扱うメーカーが増え、SNSで目にする機会も多くなってきたので、今回は「HMB」についてまとめました。
HMBとは
最重要の必須アミノ酸 BCAA(バリン、ロイシン、イソロイシン)
人の体内で合成できない必須アミノ酸の中で、バリン・ロイシン・イソロイシンの3種類を「BCAA」と呼び、BCAAは筋肉の分解(カタボリック)を防いでくれたり、筋肉の回復や促進してくれるため筋肉作りに大きく関与しています。
この必須アミノ酸である 「ロイシン」が体内で代謝された物質が、「HMB」という物質です。
HMBを1gを体内で生合成するためには、約20gものロイシンが必要なため、ロイシンの効果をピンポイントで実感したい場合は、BCAAよりもHMBを摂取する方が、遥かに効率的です。
必須アミノ酸とは(9種類)・・・体内で合成できないので、食事やサプリメントなどから摂取する 必要があります。 →トリプロファン、 ロイシン、リジン、 バリン、 イソロイシン、スレオニン、 フェニルアラニン、メチオニン、ヒスチジン
筋トレ初心者には筋肥大の期待大
今まで本格的に筋トレを行った事がない人ほど、効果を得やすいことが研究で明らかになっています。
筋トレ未経験者を対象とした実験では、HMBを摂取し筋トレを行った被験者は、HMBを摂取しなかったグループと比較して有意に筋肉の増量が認められました。
しかし、アスリートを対象とした実験では、HMB摂取の有無による有意な差はありませんでした。
つまり、一定以上の筋トレ経験のある方はHMBの効果を得られにくいですが、筋トレ初心者には筋肉量の増加と体脂肪率の低減効果が期待できます。
HMBとクレアチンは併用が効果的
HMBはクレアチンとの併用でより効果が出ることが研究で明らかになっています。
HMBにもクレアチンにも、単独で筋肉増量効果があります。
さらに、併用することによって相乗効果が得られます。
ポーランドでの実験によると、HMBのみを摂取するグループ・クレアチンのみを摂取するグループ・HMBとクレアチンを摂取するグループの3グループに分けて実験を行ったところ、
全てのグループで筋肉量と筋力が向上しました。その中でもHMBとクレアチンを摂取するグループが最も筋肉量と筋力が向上し、体脂肪率も最も低下しました。
他の実験でも、HMBとクレアチンを摂取してウエイトトレーニングを行った結果、
3週間で筋肉量が1.5キロ増加したというデータもあります。
この実験は筋トレ初心者を対象としたものですが、このスピードは驚くほど速いペースです。このことから、HMBは単独で摂取するよりも、クレアチンと併用することをおすすめします。
筋トレ上級者でもクレアチンとHMBの併用であれば一定の効果が期待できるかもしれません。
HMBの必要摂取量
筋肉増強効果や筋肉減少の抑制効果などの効果を得るために必要なHMBの摂取量は、1日3gと言われています。実験や検証を繰り返した研究の上で定められた摂取量であり、1日3gの摂取で以下のような効果があると考えられています。
1回で3gを摂取するのではなく、1gを3回に分けて飲むのが効果的です。
まとめ
簡単に言うとHMBは筋肉の分解(カタボリック)を防ぐものだと思ってください。
栄養が足りてなかったり長時間筋トレをすると筋肉が分解(カタボリック)されてしまいます。
それらを防ぐために、BCAAを摂取したりクレアチンを摂取したり、プロテイン(タンパク質)を摂取するわけです。
この「筋肉の分解を防ぐ」と言う意味で最も効率が良いものがHMBと言うわけです。
最後に、
HMBは臭い(ワキガの臭い)がキツイので、購入される際は粉末タイプではなくタブレットタイプを買う事をお勧めします。。。。